時間の逆数は?

時間の逆数は?

 デジタル回路設計における時間のもう一つの顔。周波数について学びます。周波数っていうのは、ラジオの周波数が一般的でしょうか? FM放送は76MHzぐらいから90MHzぐらいまでです。AM放送は500kHzぐらいから1500kHzぐらいですね。

 このMHzやkHzの[M][k]も補助単位ですね。表にまとめると次のようになります。G(ギガ)は、スマホの通信料制限で一気に知名度が上がりました。

 これが周波数の単位であるHz(ヘルツ)の補助単位です。この補助単位というのはデジタル回路設計や高周波回路設計において頻繁に出てくる単位です。なおかつ、この周波数の意味をよく理解しておかないと、安定した回路設計は望めません。上記の補助単位は必ず修得してください。私は関数電卓に貼っていました。

 FPGAで扱う周波数は一般的にはHz〜MHzです。そして、デジタル回路を扱う上で最重要な「クロック」の単位がこのMHzになります。クロックは和訳すると時計ですが、デジタル回路を動かす為の基準周波数をクロックと呼んでいます。

 クロックは一般的には水晶発信器を使用します。FPGAの場合、一番使われる範囲が10MHz〜50MHzです。

 ちょっと話が難しくなりますが、水晶というのはある塊を削って、そこに電気を通した時に生じる振動を使って一定の周波数を生成します。そして、水晶を削った薄さが周波数に関係しています。薄いほど高い周波数を得ることができます。また、高い周波数ほど電子回路の設計が難しくなります。それゆえ、FPGAで扱う周波数は数Hz~数十Hzになっています。昨今はパソコンでも使っているDDRメモリをFPGAに接続する機会も増えてきて、その場合には数百Hzで動作させることもあります。こんな時にはFPGAの中でPLLという回路を使って数十Hzを数百Hzに上げています。

 わかりやすくするために2Hzを例に説明いたします。2Hzは「周波数」を意味しています。周波数は1秒間に振動する数です。つまり、2Hzというのは、1秒間に2回振動している。という意味です。1回分の振動時間の事を「周期」といいます。この周期と周波数の間には次のような関係があります。

 1秒間に2回振動しているのだから、1回分の振動(1周期)は

   1(sec)/2(回) = 0.5(sec)

 このように計算できます。この場合の周期は0.5secということになります。

 では、20MHzであったなら、どうなるでしょうか?

   1(sec) / 20E6 = 0.00000005(sec) = 50(nsec)

 周期は50nsecという事になります。この計算も関数電卓に任せましょう。関数電卓で計算するときは「1/x」のキーがあるはずです。

 このようにして、電子回路を設計していると周波数と周期の変換を頻繁に行います。でも、周波数の逆数を取れば周期なのですから、難しくはないです。周波数がMHzで周期がnsecだったりして大変ですが、デジタル回路設計を仕事にしているとすぐに覚えてしまいます。

 あまりにも頻繁にこの計算を行うので、電子回路設計用の関数電卓に1/xの機能をトップに持ってきてほしい。と私はいつも感じています。

 ここまで、クロックの周波数と周期ということで説明しました。この他にデバイスのディレイ(遅延)というもっとも考慮しなくてはならない要素も「時間」です。ディレイについては重要なので改めて説明をいたします。