エストレヤ燃料コックからのガソリン漏れを直す
- 2020.11.10
- 趣味の修理

カワサキ 初代エストレヤ(BJ250-B1)の燃料コックから、ガソリン漏れがありましたので修理します。
エストレヤの燃料コックは負圧式といって、OFFのポジションがありません。エンジンが掛かっていない時には自動的に燃料がOFFになる仕組みです。そのため、通常の燃料コックより少し複雑な機構になっています。
まず、必要なパーツを入手します。パーツナンバーさえわかれば、近所のバイク店で取り寄せができるでしょう。私はモノタロウで購入しています。
- ガスケットタップバルブ 43049-1103
- リング(O)タップレバー 92055-1085
- ダイヤフラム 43028-1033
- リングタップフランジ 51039-003
まず、ガソリンを抜きます。ガソリン対応のチューブを燃料コックに取り付けてPRIの位置にします。車体を揺らしながら抜くと最後まで抜くことができます。

ガソリンを抜き終わったら、タンクを外します。タンクを逆さにすると燃料コックを取り付けているネジが見えますので、2本を緩めて外します。プラスドライバーを使いますが、ナメないように気を付けてください。

燃料コックを外すと、タンクとの間にOリングがあります。これは、51039-003ですので交換します。
燃料コックのノブの部分に見えるプラスの小さいネジ2本(下写真矢印)を外します。このネジを外すと、スプリングワッシャーが入っていますので、飛ばさないように慎重に開けてください。

このノブには、Oリングが付いています。今回はこのOリング(92055-1085)が切れていました。これも交換します。

次に燃料コック側に残っているレンコンのようなゴムパッキング(43049-1103)も交換します。これは、はまっているだけなので先の尖った物でひっかければすぐに外れます。

ガソリン漏れだけを直すのであれば、ここまでで完了ですが、今回はダイヤフラムも交換しました。

燃料コック裏側にある4本のサラネジを外します。ネジを外すとスプリングが飛び出ますので、注意しながらネジを4本外します。古い燃料コックだとダイヤフラムのゴムが固着していますので、慎重にはがします。どうせ交換するので、破れても大丈夫です。はがした後はスクレーパーなどでカスを取り除きます。

このダイヤフラムには向きがあります。外す時に注意深く観察しておくと良いのですが、新品に交換して、ゴムの穴とプラスチックの枠の突起が合うように組み込めば大丈夫です。
スプリングも元に戻して、元通りに組みなおせば完成です。向きがわからなくなったら、スプリング側はガソリンコックの外側で、サラネジ側です。

ダイヤフラムのスプリングを忘れないようにするのと、ダイヤフラムの向きを合わせる。という所が注意点です。
ダイヤフラムについているOリングにシリコングリスを塗っておくと入りやすいです。そして、Oリング側が念慮コックのノブの向きになります。
ここまでの整備をするにあたり、燃料コックについている管を折りやすいので注意が必要です。
燃料コック全部をアッシーで購入もできますので、自身の無い方はアッシーを購入するのが良いでしょう。
負圧式の燃料コックの場合、しばらく乗っていないと、キャブレターのフロート室のガソリンがなくなっていて、エンジンを掛けてもすぐにエンストする事があります。これはフロート室までの間にガソリンが無くなってしまってるのが原因です。私は燃料ホースを透明なタイプに変更して、ホースの中にガソリンがなくなっていたなら、一旦コックをPRIにしてからONにするようにしています。
透明なガソリンホースは耐久性が無いのですが、交換するのは簡単な部品ですので、頻繁に交換するのが良いと思っています。
-
前の記事
ワイパーゴム交換 2020.11.01
-
次の記事
エストレヤのカムチェーン交換 2020.12.13

コメントを書く