エストレヤのカムチェーン交換

エストレヤのカムチェーン交換

 エストレヤのエンジンから異音がします。何かに当たっている音です。ネットで検索してみると、20000kmぐらいでカムチェーンが伸びてしまい、エンジンに当たることがあるとのこと。おそらく、そんな音です。

 持病とも書いてあるサイトがありましたので、交換してしまった方が早いでしょう。エンジンを開ける前に部品を注文してしまいます。今回もモノタロウで注文しました。

ガスケット ヘッド カバー 11061-0308
チエーン カムシャフト 92057-1539
ガイド(チエーン) RR 12053-1479
ガスケット ゼネレータ 11060-1976

 今回の部品を選定するにあたり、エストレヤの部品表でさがしましたが、チエーン カムシャフトとガイド(チエーン)は部品番号が変わっていました。いわゆる対策品というのになっているようです。

まず、ピストンの位置を決めるので、プラグを外して、圧縮を確認します。

 プラグの穴に指を入れて、クランクシャフトを時計回りにまわします。すると、指が空気で押されている感じがあります。これが圧縮状態なので、その時に、クランクシャフトのTマークを合わせます。

 この状態がピストンの圧縮上死点です。上死点は4サイクルエンジンで、2回あるので、圧縮されているという事が重要になりますので、指で確認することをお勧めします。ロッカーアームの動きで判断しても良いんですが、私はプラグをついでに掃除できるので、いつもこの方法で圧縮上死点を探します。

 今回はカムシャフトを外しませんので、圧縮上死点を出さなくてもできるかも?知れませんが、私がエンジンを開ける時には、かならずこの状態にしています。

 オイルを抜きます。エストレヤのオイルは2Lなので、四角いオイル缶で受けるとちょうどよいです。学生の頃はこんなオイル缶を使った皿をいくつも作っていたのですが、最近はこんな事をしている人を見たことが無いですね。

 この状態で、上部のヘッドカバーを開けます。このカバーは普通にネジを外せば外れます。ネジの長さが違いますので、長さの位置だけは覚えておきます。

 思っていた通り、カムチェーンが伸びてテンショナーの柱に当たっています。

 このまま長く走っていたら、かなり削れてしまったと思います。原因も納得のいくものですので、このままカムチェーンを交換します。下部のジェネレータを外します。ここは、フロントスプロケットのカバーも外して、コネクター類も外しておく必要があります。

 ここまで外したところで、特殊工具が必要になります。まず、フライホイールを外しますので、バンドホルダーという工具でフライホイールを固定します。エストレヤのフライホイールは少しだけ大きくて、スーパーカブ110の工具で届かないようです。汎用のフライホイールホルダーはバンド部分を切り替えて様々な直径のフライホイールに対応できますので、便利です

 フライホイールを固定している赤い工具がフライホイールホルダーです。一人で作業する時には、写真のようにジャッキなどでフライホイールホルダを固定すると良いです。

 フライホールを固定しているボルトを外すのですが、上の写真のようにレンチを鉄パイプで延長してやっと回りました。このボルトの締め付けトルクは93Nmなので、かなり固いです。

 フライホールホルダーが無い場合には、上部のカムシャフトスプロケットのボルトを固定しておいて、フライホイールを外す。という方法もあります。

 フライホイールを緩めたら、ついでにカムシャフトスプロケットのボルトも緩めておきます。これを忘れると、もう一度フライホイールを組み付ける事になってしまいますので、忘れずに緩めましょう。

 次に、フライホールを取り外しますが、ここでも特殊工具が必要です。フライホイールプーラーという工具で、フライホイールの中心の外したボルトの部分からネジを入れ込んで、フライホイールを引き出します。この工具も、スーパーカブ等専用の物があるのですが、汎用品がありますので、その方がいろいろなバイクを整備する人には良いでしょう。

 フライホイールプーラーもかなり固いです。普通に回したのでは回らないと思います。プラハンマーでガンガン叩いて回します。フライホイールを外すと、下の写真のようにクランクシャフトが見えるようになります。クランクシャフトとフライホイールの間には、半月型のキーがありますので、挿入方法を覚えておきます。そして、このチェーンごと外します。

 スターター用のギアとチェーンをごっそり外すとカムチェーンが見えます。上の写真のインパクトドライバーの部分が+ネジなのですが、これをナメないように外します。かなり固いので、インパクトドライバーを使うのが良いと思います。上の写真では、各ギアに位置情報のマークをしています。ギアの組み合わせが変わらないようにしています。

 ここまで来たら、上部のチェーンテンショナーを外し、カムシャフトスプロケットも外します。下の写真はさらにガイド(チエーン) RRも外した状態です。

 新旧で少し形が違うようです。あとは、カムチェーンを外して交換するだけなのですが、左のギアに当たって、なかなかカムチェーンが外れません。左のギアを外したくなりますが、チェーンを180度ひっくり返すと隙間から抜けます。チェーンの表裏を逆にするイメージです。

 チェーンは少しだけ伸びていたようですが、はっきりとわかるまでにはなっていませんでした。この程度でもダメなんですね。

 あとはバラした逆の手順で組み上げるだけですが、カムチェーンテンショナーは一方通行になっていますので、バネを縮めた状態で、小さな穴に針金を差し込んで仮固定してから、くみ上げます。チェーンを全部組み終わってから、針金を抜くと、勝手にテンショナーが動作します。

 ガスケットはスクレーパーで剥がしてから、オイルストーンで掃除します。

 ピンが2か所に入っているので注意してください。最後に交換後のテンショナーの状態です。このチェーンも20000km程度で交換なんですかね?